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付録プリンタと印字のしくみレーザープリンタの印字のしくみ 印刷

レーザープリンタの印字のしくみ

 
レーザープリンタは、ドラムという黒い筒の上に静電気の力でトナー(粉)を載せ、そのトナーを紙に押し付けることで印刷します。
レーザープリンタの印刷は次の5つのプロセスで行われます。

1. 帯電
ドラムの上にトナーを載せるため、ドラム全体に静電気を帯びさせます。これを「帯電」と呼びます。 この時、ドラムは数百ボルトになります。

2. 露光
帯電したドラムに向かって、絵や文字になる部分だけにレーザービーム(光)を照射します。 これを「露光」と呼びます。(このプロセスでレーザービームを使用するため、「レーザープリンタ」と呼ばれます。) レーザービームを照射するときは、ポリゴンミラーと呼ばれる六角形の鏡を使用します。

ポリゴンミラーが高速回転することで、光源から放たれたレーザービームを様々な方向へ照射することができます。 ポリゴンミラーの働きによって、HL-5280DW(5270DN)のような小さなプリンタ内でもドラムの左右方向へレーザービームを照射することができます。

レーザープリンタでは、ポリゴンミラーの他にレンズも使用しています。 このためレンズやミラーをいくつも使用しているカメラなどと同様に、光学技術を駆使した精密機械であるといえます。
3. 現像
ドラムにレーザービームを照射すると、レーザービームが照射された部分の電圧が下がります。 (絵や文字になる部分だけ電圧が低く、それ以外の部分の電圧が高い状態になります。)

このドラムに、帯電させたトナーを近づけると、ドラム上の電圧の低い部分(絵や文字になる部分)にトナーが移動します。 これを「現像」と呼びます。(実際には、トナーが載っているローラーとドラムが接触していて、ローラーとドラムの電位差によりトナーが移動します。)

4. 転写
ドラムに移動したトナーを用紙に移し変えます。ドラムに帯電させておいた静電気とは逆の静電気を用紙に帯電させると、 下図のように静電気の力でドラムから用紙へとトナーが吸い寄せられていきます。これを「転写」と呼びます。 (実際には、転写させるためのローラーがあり、用紙の裏から電気的な力を与えて転写させます。)

5. 定着
用紙にトナーが移動しましたがトナーはまだ用紙に「載っているだけ」の状態です。このトナーが用紙から落ちないように、圧力と熱をかけて用紙に密着させます。これを「定着」と呼びます。
ちょうどアイロンがけをするようなイメージです。これで印刷が完了します。
レーザープリンタから印刷したての用紙が「温かい」のは、定着の際にかける熱のためです。

(実際にはローラーで圧力と熱を加えています。)

このように、静電気の力を使って、[帯電]→「露光」→「現像」→「転写」→「定着」の作業を繰り返すことで、レーザープリンタは印刷を行っているのです。

豆情報(1)
ブラザーのレーザープリンタは、トナーカートリッジとドラムユニットが分離しているのが特徴です。 HL-5280DW(5270DN)のトナーカートリッジは標準約3,500枚・大容量約7,000枚、ドラムユニットは約25,000枚を印刷することが可能ですが、 トナーがなくなった時にはトナーカートリッジだけを交換していただければ引き続きご使用いただけます。環境に優しいだけでなく、経済的です。
消耗品の交換や、プリンタの清掃をする場合は、下記の点に注意してください。
 ・ トナーカートリッジの取り扱いには細心の注意を払ってください。 万一、トナーが手や衣服に付着した場合には、すぐにぬれた布で拭き取るか、洗い流してください。
 ・ プリンタを使用した直後は、プリンタ内部がたいへん高温になっています。 フロントカバーまたはバックカバーを開ける際には、下図のグレーの部分には絶対に手を触れないでください。

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