家庭用ミシン
布地の種類や特徴によって、ミシン針(種類、太さ)やミシン糸(種類、太さ)を使い分けます。以下の注意事項と組み合わせ表を参考にして、布地に適した糸と針を選んでください。
布地による糸と針の使い分け | 家庭用ミシンで使用できる針 | 家庭用ミシンで使用できる糸 | 布地と糸と針の組み合わせ表 | ||||
針を交換する目安について | 正しい針の見分け方 |
布地による糸と針の使い分け
-
基本として、『薄い布地には「細い針」と「細い糸」』、『厚い布地には「太い針」と「太い糸」』を使用します。
-
厚い布地(デニムなど)を細い針(9番 ~ 11番)でぬうと、針が折れたり、曲がったりするおそれがあります。
-
-
薄い布地をぬうときは、ぬい目を細かくします。
-
厚い布地をぬうときは、ぬい目を粗くします。
家庭用ミシンで使用できる針
-
家庭用ミシン針(HA × 1シリーズの太さ9番 ~ 16番)
例) HA × 1 、HA × 1SP など
-
針は数字が大きいほど太くなります。
細い ← 9番 ~ 11番 ~ 14番 ~ 16番 → 太い
-
針は必ず家庭用ミシン針(「HA × 1」と型番の先頭についている針)を使用してください。そのほかの針を使用すると、針が曲がったり、折れてけがをするおそれがあります。
-
曲がった針は絶対に使用しないでください。けがをするおそれがあります。
-
家庭用ミシンで使用できる糸
-
30番 ~ 90番のミシン糸
-
糸は数字が小さいほど太くなります。
細い ← 90番 ~ 60番 ~ 30番 → 太い
-
20番以下の太い糸は使用しないでください。故障の原因となります。
布地と糸と針の組み合わせ表
-
以下の布地と糸と針の組み合わせ表は目安です。
-
必ず試しぬいをしてください。試しぬいをするときは、実際に使用する布地のはぎれと糸を使用してください。
ぬう模様の種類、ぬい目の長さ、布地を何枚重ねてぬうかによってもぬった結果は異なるので、実際にぬうときと同じぬい方で試しぬいをしてください。 -
布地に適した模様を選択し、ぬい目の長さを調節してください。『薄い布地をぬうときは、ぬい目を細かく』、『厚い布地をぬうときは、ぬい目を粗く』します。
-
ナイロン透明糸をご使用の場合、布地や糸にかかわらず『14番 ~ 16番』の針を使用します。
-
文字模様・飾り模様をぬうときの針と糸は、薄地・普通地・伸びる布地のときは、『ニット用針(金色)11番』を、厚地のときは『家庭用ミシン針14番』を使用します。糸は『50番 ~ 60番』を使用します。
布地の特徴・種類 | ミシン糸(種類 / 太さ) | 針の太さ | ぬい目の長さ[ mm ] | |
---|---|---|---|---|
薄地 | 裏地 | ポリエステル糸 / 60 ~ 90 綿糸、絹糸 / 50 ~ 80 |
9 ~ 11 | 細かいぬい目(1.8 ~ 2.5) |
オーガンジー | ||||
ガーゼ | ||||
シフォン | ||||
ジョーゼット | ||||
チュール | ||||
ボイル | ||||
ポーラ | ||||
綿サテン | ||||
ローン | ||||
布地の特徴・種類 | ミシン糸(種類 / 太さ) | 針の太さ | ぬい目の長さ[ mm ] | |
普通地 | ギャバジン | ポリエステル糸 / 60 ~ 90 綿糸、絹糸 / 50 ~ 60 |
11 ~ 14 | 普通のぬい目(2.0 ~ 3.0) |
サージ | ||||
サッカー | ||||
サテン | ||||
シーチング | ||||
シャンプレー | ||||
タオル地 | ||||
タフタ | ||||
ダブルガーゼ | ||||
ダンガリー | ||||
ちりめん | ||||
フラノ | ||||
ブロード | ||||
ポプリン | ||||
リネン(麻布) | ||||
ワッフル | ||||
布地の特徴・種類 | ミシン糸(種類 / 太さ) | 針の太さ | ぬい目の長さ[ mm ] | |
厚地 | キルティング | ポリエステル糸 / 60 綿糸、絹糸 / 30 ~ 50 |
14 ~ 16 | 粗いぬい目(2.5 ~ 4.0) |
コーデュロイ | ||||
ツィード | ||||
デニム(12オンス以上) | ポリエステル糸 / 30 綿糸 / 30 |
16 | ||
ポリエステル糸 / 60 綿糸、絹糸 / 30 ~ 50 |
14 ~ 16 | |||
帆布 | ポリエステル糸 / 30 綿糸 / 30 |
16 | ||
ポリエステル糸 / 60 綿糸、絹糸 / 30 ~ 50 |
14 ~ 16 | |||
ビニールコーティング地 | ポリエステル糸 / 60 綿糸、絹糸 / 30 ~ 50 |
14 ~ 16 | ||
ベロア | ||||
メルトン | ||||
モッサ | ||||
布地の特徴・種類 | ミシン糸(種類 / 太さ) | 針の太さ | ぬい目の長さ[ mm ] | |
のびる布地 (ニット素材など) |
ジャージー | ニット用糸 / 50 | ニット用針(金) 11 ~ 14 |
布地の厚みに応じて設定(伸びる布地に適した模様の選択をおすすめします) |
スムース | ||||
Tシャツ地 | ||||
トリコット | ||||
フリース | ||||
布地の特徴・種類 | ミシン糸(種類 / 太さ) | 針の太さ | ぬい目の長さ[ mm ] | |
ステッチをかける場合 ∗ 20番以下の太い糸(ステッチ糸)を使用しないでください。糸通し装置の故障や、針折れの原因となります。 |
ポリエステル糸 / 30 | 14 ~ 16 | 布地の厚みに応じて設定 | |
ポリエステル糸 / 50 ~ 60 | 11 ~ 14 |
-
布地と糸と針の組み合わせは、上記に従ってください。組み合わせが適切でない場合、ぬい目がふぞろいになり、ぬいじわや目とびの原因になります。
特に、厚い布地(デニムなど)を細い針(9番 ~ 11番)でぬうと、針が折れたり、曲がったりするおそれがあります。
針を交換する目安について
-
針は消耗品です。次の事例にあてはまるときは、針を交換して下さい。
-
針が布地に刺さる際に通常と異なる音(パツパツやバスッバスッなど)が出るとき
→ 針先が折れていたりつぶれていたりする可能性があります。 -
目とびが起きるとき
→ 針が曲がっている可能性があります。 -
目安として、洋服などを1作品ぬい終えたとき
-
正しい針の見分け方
-
正しい針を見分けるには、針の平らな面を平らな板に合わせ、針と板のすき間が平行かどうかを確認します。
-
曲がった針は絶対に使用しないでください。けがをするおそれがあります。
[--/a_id/2462--]